Home / 大好き園長先生 / 北陸学院第一幼稚園・扇が丘幼稚園 楠本園長先生

北陸学院第一幼稚園・扇が丘幼稚園 楠本園長先生

5_2015_04_01

編集部 PICKUP
日本に現存する最古の幼稚園
5_2015_04_03北陸学院幼稚園は、1886年(明治19年)アメリカ人宣教師ミス・ポートルによって創設されまれた「日本に現存する最古の私立幼稚園」と聞けばビックリ。そんな幼稚園が石川県金沢市にあるのです。一貫したキリスト教保育を続け、現在は第一幼稚園、扇が丘幼稚園、2つの幼稚園で保育を行っています。
園長先生にアポイントをいただく際に初めて「兼務で学院長もなされている」ことを知った筆者。会うまでは「たいそう偉ぶった感じの方」が出てくると思いきや。この園長先生、恐ろしいほど俗世離れした「品行方正」という言葉がベストマッチする方じゃないですか!!
それもそのはず神学修士、経済学学士の学位をお持ちで、牧師としての教会牧会28年、日本基督教団中部教区議長を通算8年、日本基督教団教師検定委員を6年、金沢刑務所宗教教誨師を19年、幼稚園園長を24年、短大教員、大学教員、学校法人北陸学院学院長を5年、同学院理事長を5年歴任…。と、これだけの経歴をお持ちなのに微塵も感じさせないこの笑顔。すごいでしょ~!? 行事の時などには顔を出すというこの園長先生。北陸学院幼稚園の保護者の方々、お会いした時には絶対に園長先生を捕まえて!いろんなお話を聞くといいです。いろんな「学び」があるはず。
詳しくは「教育者」楠本先生の思いをご覧ください

教育目線
今日の幼児教育の「礎」を体感
5_2015_04_115_2015_04_12今回お邪魔したのは、プロテスタント系ミッションスクール北陸学院附属の第一幼稚園。キリスト教の精神による人格教育を目指し、幼稚園教育要領とキリスト教保育指針に基づいて独自のカリキュラムにより、幼児の発達の特性に応じた保育を行っているというこの幼稚園。
建っている場所そのものが山の上にあるので、やっぱりこの幼稚園の最大の特徴は、園生活そのものが「自然」。竹林や森に囲まれた豊かな自然と広い園庭があり、園庭の遊具の殆どが温かみのある丸太作り。金沢市の中心部ではなかなかできないような、思いっきり活動的な遊びが行われています。 園庭の端にはバンブーハウスがあり、北陸学院大学の金森俊朗先生が、時間をかけて作ってくれたのだとか。先生が作っているときなんかも、子どもたちが傍らで『なにつくってるの~??』と、興味津々だったという話を聞くにつけ、こういった活動ができるあたりが郊外型幼稚園の魅力と言えるでしょう。「自然を感じる保育」では、春はつくしやたけのこ、夏はブルーベリーやブラックベリー、秋は、どんぐりや栗、みんなで育てた野菜など、季節ごとの恵みをいただく保育がなされ、冬の雪遊びなど課外活動も行われている。
5_2015_04_05この幼稚園の根底には「自由保育」が根ざしている。教室の様子を撮った写真を見てお分かりの通り、このような自由保育の形態をとっている幼稚園は、クラス内の配置が、先生方と子どもたちの創意工夫が見られて面白い。またこの使い込まれたイスと机。キリスト教幼稚園に貫徹されている質素で、物を大切に使う精神が伝わります。この辺りは「北陸学院というブランド」とは裏腹に、少人数の保育を実践し、見た目や形式にとらわれない、しっかりとした考え方がそこにあるのだと実感できるはず。

保護者目線
何度も「創造的破壊」を繰り返した幼児教育の歴史がここにある
5_2015_04_04歴史があり、大学附属と聞けば、格式高い幼稚園?と思いきや。そこに足を踏み入れればすぐわかるこの「アットホーム感」。保育での使用は1階に限られているという園舎は1部2階建て、3クラスのお部屋は廊下沿いに並び、木目を重視した廊下の雰囲気は落ち着いた幼稚園そのもの。各年齢のクラスでは子どもたちの生き生きした活動が、手に取るように伝わってきます。
場所は金沢市三小牛町…と聞いてすぐわかる人はいないかな?結構な山の中。写真でもわかるようにこの幼稚園から見下ろす風景みてわかります?眼下には犀川が流れ自然のただなかに立っている感じです。送り迎えの際にも自然が感じられて楽しいかも。
北陸学院は私学の一貫校ということもあり、同じキャンパス内には幼稚園のほかに北陸学院小、短大、大学があります。同じ敷地内という地の利を生かし、小学生との交流を行っているそうです。また北陸学院大、同短期大学部とも連携を図っており、給食においては、食物栄養学科の生徒たちがバランスの取れた給食メニューを考えたり、食育について教えてくれたりもしているそう。ちなみに給食は週3日、ママの腕の見せ所!?お弁当の日は週2日。 体育遊びでは、幼児児童教育学科教員の指導があったり、コミュニティー文化学科の外国人教員による「イングリッシュタイム」で楽しく異文化、異言語との触れ合いがあったりと、自由保育の中にも、いろんな刺激がもらえる時間があるのは、親としてもうれしいところ。
5_2015_04_13一貫校ならではなところが随所にみられます。ある意味大きな異年齢・施設交流が行われているあたりは、非常にうらやましいかぎり。また幼稚園では珍しく制服がないのも特徴。バス送迎は、子どもたちに負担がかからないようにと停留所方式をとっているあたり、子ども優先の考え方がうかがえます。またコースもこれまで取材してきた幼稚園から比べても意外と狭小範囲?保育時間は、平日9:00〜14:00で、預かり保育は14:00〜17:00だそうですので、ワーキングママにはありがたや。
ちょうど入園の時期ですが、来られる保護者の方々にはこの幼稚園のことをどのように説明されているんですか?「僕はね、保護者の方々には『うちの幼稚園は面倒だよ~』って(笑) 行事だけに限らず、親も巻き込まれる(笑)。というのもね、一緒に味わってほしいです。この瞬間を。いろんな保護者さんもいるけれど、それを解釈するのも園の仕事だと思っているんです。でもね、一緒に『子育てをしてよかった』って言ってもらった時はうれしいですよ」面倒な幼稚園の楽しみ方が見えてきました(笑)。先生と保護者の方々が、一緒になって「子育て」している雰囲気が感じられる幼稚園。母体が大きいだけに勘違いされそうですが、ここには生きた幼児教育があると感じられた取材でした。

園長先生からの子育てアドバイス
人を育てるというのは、本当に大変なこと。でも同時に大切な事でもあります。子どもを生み育ててよかったと思えたら、お母さんも報われると思うんです。どういう生活状況でも、子どもは育ちます。でも大切なことは、子も親も、愛されて育ちあうことだと思うんです。子育てをする中で、大変なときにはいつでも幼稚園の先生に相談するといいと思います。先生方はできる限りのアドバイスをしてくれると思います。なにより周りの人に助けてもらったらいいと思う。「教育」「子育て」に模範解答はないですから。「やらねばならぬ」と両肩に荷物を背負い込むと大変になってしまいます。ただ一つ、子どもの笑顔だけ注意してほしい。子どもには笑顔が一番似合っていますから。

→後編「教育者」楠本先生の思いとは